出し汁は重要なミネラル源です [by 平田ホリスティック教育財団 理事 丸元康生]

  


 

30年ほど前のことです。たまたまテレビを見ていたら、血液型の特集番組で幼稚園児の食事パターンを調べる実験をしていました。参加した数十人の園児たちが連れてこられた場所は、ビュッフェ形式の食堂。好きなものを好きなだけ食べてもらい、カメラで動きを追っていくと、ハッキリした違いがいろいろ見つかりました。たとえば、スープを何度も何度もお代わりする子供が何十人もいて、ほぼ例外なくB型なのです!


 なんだか無性に嬉しくなり、「そおかぁ~、君たちもか!」と心の中で叫んでしまいました。 

 そう、何を隠そう、ぼくもB型。そして、ビュッフェでは必ずスープをお代わりします。

 茅ヶ崎市に住んでいた時は、近所にお味噌汁お代わり自由のお寿司屋さんがあり、行く度に4杯お代わりしていました。

 

 スープ大好き、味噌汁大好き、おいしい出し汁大好物!

 これって、「興味のあることしかやらない」とか、「脳内一人会話」と並んでB型あるあるの一つなのでしょうか? だとすると、B型ってミネラル摂取にはちょっぴり有利なのかもしれません。……と言うわけで、今回は出し汁とミネラルのお話です。


 土壌に含まれるミネラルが年々減少していて野菜のミネラル量が減っているとか、日本の土壌にはもともとミネラルが少ないとかよく聞きます。どちらも事実です。加えて、殺虫剤や除草剤も作物のミネラル量を減らしますし、穀物は精製するとミネラルが激減します。もともと日本の土壌にはミネラルが乏しいのに、加えて、さらにマイナスする要素がたくさんあるということです。


 一方、海水にはミネラルが豊富に溶け込んでいるので、海産物からは安定してミネラルを補給できます。海藻類や小魚は、昔から日本人の貴重なミネラル源でした。

 出し汁をとる昆布、かつお節、さば節、煮干しなどは、総じてミネラルを豊富に含む食材です。しかも、毎日摂り続けても飽きがこないところに価値があります。


 たとえば牡蠣は傑出した亜鉛源になりますが、年に数回しか食べないとしたら影響は限定的です。毎日摂り続ける出し汁は、トータルで見ると体内のミネラル環境を整える上で重要な位置づけになるのです。


 ところで、昆布やかつお節に含まれているミネラルは、出しをとった時にどのくらい溶け出すものなのでしょうか? 報告されているデータを見ますと、かつお節はうすく削られているためか、溶けだすミネラル量が比較的多め。それに比べると昆布は溶け出しにくく、カルシウムなどはほとんど出し汁中に入りません。ですので、出しをとった後の昆布は、食べないととってももったいないということになります。




 

個人的なお話になりますが、父親が昆布は羅臼と決めていたので、うちではいつでも羅臼昆布(だいたい二等級)を使っています。安いものではないので、出しをとった後に捨てるなんて……ぼくにはとてもできません。羅臼ものは肉厚ですから、煮しめにすると滋味深く、いかにも“栄養素のかたまり”と感じさせる味わいがあります。とろ火にかけてほぼ放っておくだけでできてしまう超簡単料理ですので、ぜひお試しください! 


昆布の煮しめの作り方


1 このくらいの大きさの昆布を例にとってお話しします。これは出しをとる前の写真です。



2 出しをとった後、食べやすい大きさに切ります。



3 ステンレス多層鍋に入れ、醤油とお酢を小さじ半分づつ加えます。醤油とお酢の量は昆布の大きさによって調整しますが、初めからたくさん入れ過ぎないようにします。



4 ふたをして、極弱火にかけておきます。



5 10分ほどそのまま煮て、食べられる柔らかさになったらできあがり。



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