消化と吸収を助ける「ヨガ的な食事」⑲【by 平田ホリスティック教育財団 理事 丸元康生】

最終更新: 6月11日

 食後に猛烈に眠くなってしまうのには、いろいろな原因が考えられます。一番ありがちなのが「糖質の摂り過ぎ」です。


 お茶碗軽く一杯のごはんをゆっくりよくかんで味わいながら食べた時と、大盛りごはんをかき込んだ時の血糖値の動きを比較してみましょう。




 「軽く一杯をゆっくり」の場合、でんぷんは少しずつブドウ糖に分解されて、少しずつ吸収されます。「大盛りをガツガツ」の時は、大量のブドウ糖がまとめて吸収されてしまいます。



 吸収されたブドウ糖は血液の中に入ります。少しずつ吸収されれば血糖値(=血液中のブドウ糖濃度)の上昇もゆるやか。ドカンと一気に吸収されると、シャープに急上昇します。



 血液中のブドウ糖は次々に筋肉(骨格筋)に移動していくので、血糖値が下がります。この時にインスリンが必要なことは、前回お話ししました。



 食事をすると、まずまとまった量のインスリンが分泌されます。血糖値の上昇カーブが小さくゆるやかだった時は、最初に投入されたインスリンの働きで、ほとんど上昇が収まります。



 その後は、インスリンを小出しにして微調整するだけで、血糖値を楽々コントロールできます。

 一方、血糖値が急速に急角度で上昇した場合、インスリンの最初の一撃では勢いがおさまりません。そうなると、からだはあわててインスリンを大量に追加しないといけません。インスリンの大量分泌が続いてしまいます。



 ごはん大盛りの人でも、やがて血糖値が下がり始めます。ただし、血糖値が「ちょうどいいゾーン」より上にあれば、からだにとっては「一刻も早く下げなければいけない」状態です。力をゆるめずに、インスリンを追加分泌しないといけません。


 下降カーブに転じていれば、血糖値は自然と下がっていく流れになっています。このタイミングでインスリンがドサドサ投入されると、効果が強く出過ぎてしまいます。

 そのため「ちょうどいいゾーンの下限のライン」を突き抜けて、血糖値が下がり過ぎてしまうことがあります。この時に強烈な眠気を感じやすいのです。

 お相撲でいえば、土俵際に押し込んで、力を入れなくても寄り切れるところまできたのに、ダメ押しでプッシュするようなものです。相手の力士はたまらず転げ落ち、砂かぶりのお客さんに激突してしまいます。

 観客からすれば「今の、やる必要ないでしょ!」という場面ですね。ダメ押しした力士は「最後まで油断できないから……」「勢いがついちゃって止められなかった、ゴメン」という気持ちなのかもしれません。からだも同じような感じなのでしょう。

 実は、ごはんの量を控えめにしていても、食後に眠くなる場合があります。それについては、次回お話ししましょう。


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