~一番小さなかたちにならないと吸収できません~  消化と吸収を助ける「ヨガ的な食事」㊲ 【 by 平田ホリスティック教育財団 理事 丸元康生】

 ここまでのお話をふまえて、栄養素の吸収についての理解を一歩深めていきましょう。



 口から肛門までは、1本のトンネルのようなものです。

 このトンネルには4つのパートがあり、その1つである小腸で、食事から摂った栄養素の約90%が吸収されています。からだの中に入る扉のほとんどは、小腸にあるのです。







 口は、からだ本体の中に入る扉ではありません。この先には、出口まで一本道で続くトンネルがあるだけです。












 そのトンネルを奥へ奥へと進んで「小腸」までたどり着くと、ようやく扉が見つかります。











 栄養素には、それぞれに専用の扉が用意されています。

 そこから先は、会員限定サロンのような場所なのです。

 中に入れるメンバーは初めから決められていて、それ以外の人たちはすべて門前払い。口からはからだの害になるものも入ってくるので、安全第一のシステムになっています。





 扉のサイズは小さなものです。

 基本的に、大きな分子はからだの中には吸収されません。

 体格の良い分子を入れてしまって、万一危ないやつだったら、いきなり大ピンチになるからです。









 「でんぷん」はブドウ糖がつながって作られています。そのままでは大きすぎますから、消化酵素でカットして小さなサイズにしないといけません。


 チョキチョキ切られて消化が進んでいくと、ブドウ糖のつながりはどんどん短くなっていきます。短い仲間たちをいくつか書いてみました。この中でどれとどれが吸収できるのかというと……

実は、一粒だけになったブドウ糖だけです。  

 基本的に、栄養素は一番小さなユニットになるまで消化が完了しないと、吸収できません。



 腸にとってもっとも大切なお仕事の一つが、吸収して良いものといけないものを間違いなく見分けること。

 どこでその判断を下しているかというと、「かたち」です。

 ブドウ糖専用の扉は、ブドウ糖がカチリとはまるかたちをしています。すると、カギが開いてからだ本体の中へと入れる仕組みです。






 「良い食事」をしていれば、栄養素は摂れていると考えがちですが、消化が完了しないと栄養素は吸収できません。食材選びや調理法にこだわるだけで良しとせず、食べたものを間違いなく消化するところまでケアされた方がいいですね。