胃酸の分泌量はとっても大切。簡単にチェックする方法があります!



 前回は、「ショウガは消化を助ける食べ物です」とお話ししました。

 ショウガ以外にも、消化を助ける食べ物、お料理はいろいろとあります。いくつかご紹介したいのですが、まず「消化の大切さ」を確認しておきましょう。


 何を食べるかの選択はもちろん大切ですが、キチンと消化することもそれと同じくらい、あるいはそれ以上に重要ですね。消化ができなければ、栄養素を吸収することも、役立てることもできません。


 ですから、栄養素を重視した治療を行っている医師なら……



  「この患者さんは消化に問題はないか」

  「どれだけ消化する能力があるか」から体調不良の原因を探ろうとするはずです。



 たいていの場合、真っ先にチェックされるポイントは胃酸です。


 栄養素を消化する主役は「消化酵素」なのですが、胃酸が不足していると、消化酵素の数が少なくなるし、働きも悪くなるからです。


 通常の医療機関では、「胃酸がどれだけ分泌できているか」はあまり調べられません。

 ですからほとんどの人は、ご自分が胃酸をきちんと分泌できているかどうか、分からずにいるはずです。お薬のテレビCMでは、「あなた、胃酸過多じゃないですか」とか「その不調の原因は胃酸過多」とか言われるので、自分も胃酸が過剰なのだろうと勝手に思い込んでいる人も多いと思います。



 でも実際には、胃酸不足のせいで体調を崩しているケースも珍しくないのです。



 ありがたいことに、ご自分が不足なのか過剰なのかは、簡単にチェックできます。欧米の栄養療法クリニックでもよく利用されている方法です。


 やり方は、とっても簡単。食事をしながらレモン水を飲んで、食後の体調を観察するだけです。

 レモン水効果の「ビフォーとアフター」を比較してみるわけですから、まずビフォー状態を記録しておかないといけません。

 普段食事をした後に、こんな感覚はないでしょうか?



胃のあたりがもたれる。

胃のあたりに痛み。 

胸やけのような不快感。

おなかがふくれる。膨満感。

おなかにガスがたまる。ゲップがよく出る。

すごく疲れる。脱力感。

すごく眠くなる。

 

それぞれについて、5段階で評価してみましょう。たとえば、こんな感じ……


5…とても気になる大きな問題

4…けっこう気になる

3…ちょっと気になる

2…ごくたまにあるが、ほとんど問題なし

1…問題なし



 では、レモン汁を使ったチェック方のやり方です。



①レモンを絞って大さじ1杯の果汁をとり、大さじ3杯の水で割ってレモン水にする。


②食事をする前に、このレモン水を一口飲む。それからはお料理を一口食べたら、レモン水を一口飲む。これをレモン水がなくなるまで繰り返す。

 食事の初めの方で、レモン水を全部飲み切るようにしてください。



 続いて、チェックの仕方にいきます。



①食後2、3時間たったあとの体調を観察して、5段階で評価してみる。


②「普段の食後」より「レモン水を飲んだ食後」の方が体調や気分が良いなら、胃酸が不足している可能性がある。


③逆に「レモン水を飲んだ食後」の方が体調が悪いなら(普段なかった胃の痛みや不快感が出るなど)、胃酸は十分に分泌されている可能性が高い。



 レモン水を飲んで具合のよくなる人の場合、なぜ「胃酸の不足が怪しい」と解釈できるのかをご説明しましょう。



 消化酵素は栄養素のつなぎ目をカットするハサミのようなものですが、胃酸が不足していると、胃の中で作られる消化酵素の量が少なくなるし、切れ味も悪くなります。

 食後にいろいろな不快感が出る背景には、こうした消化酵素の不調がかかわっている可能性があります。




 レモン水を飲むと、そのすっぱい刺激で、唾液の分泌が促されます。それに連動して、胃酸の分泌量も増えていきます。

 ですから、レモン水を摂るときは、酸味をしっかり感じながら、唾液の分泌が増えていくのを感じながら、少しずつ摂ってください。


 胃酸は強い酸なので、胃の中を強い酸性の環境にします。それが、胃の中の消化酵素をシャープな切れ味にしてくれるのです。胃酸不足で弱い酸性空間になると、切れないハサミになってしまいます。

 レモン汁も強い酸性ですので、消化酵素の切れ味を良くします。ですからレモン汁には、胃内の消化を助ける直接的な効果があるし、胃酸の分泌を促すことでの間接的効果もあるということです。



 レモン水チェックで食後の具合がよくなる人には、食事の時にレモン水を続けることをお勧めします。実際、栄養講座の生徒さんの中には、体調が改善された方も多いのです。

 それについては、次回お話ししましょう。



【by 平田ホリスティック教育財団 理事 丸元康生】