栄養学の初歩の初歩:酵素の働き



 たまには、自分の話も書かせてください。

 自分の原点について、です。

 こういうことは、ブログの最初の回に書くべきだったのかもしれませんが……😅


 大学で栄養学の勉強を始めたばかりのころです。

 何かにつけて「酵素」の話が出てくるのですが、「酵素とは何か」がどうにもピンときません。


 酵素とは「化学反応をスピードアップさせる触媒」らしいのですが、酵素が分からない人間に触媒なんて余計訳分からんでしょう!?


 そんな時、授業で酵素の働きをアニメ動画風に説明したビデオを見せられました。

 正に、目からウロコ。一発で酵素が理解できました。


 そのビデオの解説は、こんな感じでした。

 細胞の中では、いつでもたくさんの化学反応が進行しています。

 たとえば、分子Aと分子Bが結合して分子Cになる反応とか。

 AとBはカチリとはまる形をしているので、正しい向きで結合するとCになります。


 問題は、実際の細胞の中ではAとBがでたらめの方向にクルクル動きまわっていることです。これでは、凸と凹がうまくはまらず、いつまでたっても結合できません。 


 そこで酵素の出番!

 酵素にはたくさんの種類があり、その中にAとBの合成反応だけを担当する酵素がいます。その酵素にはAとBがスッポリおさまるすき間が空いていて、AとBはすき間に吸い寄せられていきます。両者は磁石のプラスとマイナスように互いに引き寄せ合う関係なのです。


 酵素にはまったAとBは、凸と凹が正面から向かいあうかたちになるので、自然と合体してCになります。


 できあがったCは酵素が出ていく。

 カラになった酵素のすき間には、また別のAとBが吸い寄せられる。

 この「化学反応」が超高速で繰り返されます。


 酵素がないと、化学反応が起こらない。

 厳密に言うと、起こらないわけではないのだけれど、すごく遅くて起こるうちに入らない(AとBがたまたま奇跡的に合体するのを待つしかないから)。

 でも、担当の酵素がいると、一瞬で化学反応がバンバン進む。

 だから、酵素がメチャクチャ大事!

 そこがスパーンと理解できて、感動に震えました!


 その当時、父が編集を担当していた健康関連のニュースレターに原稿を書いていたのですが、「学校で、こんなこと学んだので書いてみたよ~」と下手なイラスト(最初にのせた古臭いイラストです)と一緒に「酵素とは何か」のコラムを父に送ってみました。「奥様栄養学講座① 酵素」とかタイトルもいれて(笑)。


 すると、「すごく面白い!②と③もすぐ送ってくれ」との返事があり、初心者向けのイラスト講座を連載することになりました。

 そこで書き溜めたイラストをベースにして、『豊かさの栄養学』という本の出版にもつながりました。



 というわけで、ぼくのお仕事の原点は、学生時代に見た酵素のビデオであり、理解できなかったモヤモヤを吹き飛ばしてくれたイラストなのです。

 お仕事を始めてからいろいろ紆余曲折がありましたが、結局自分が一番楽しいのは、より分かりやすいイラストを考えている時間なのだと思い至りました。皆さんのモヤモヤ解消のお手伝いができれば嬉しいです。今後ともよろしくお願いいたします。



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